HSC日本語コースとは(第1回)

HSC日本語コースとは

HSC Japanese Course Q&A

HSC日本語コースとは(第1回)

HSC(ハイスクール卒業兼大学入学試験)日本語科目について理解を深めるための情報を、6回にわたりQ&A形式で紹介。
Q: NSW州のハイスクールで日系の子どもは日本語を勉強できないこともあると聞きましたが、本当ですか?

A: すべての日系の生徒に当てはまるわけではありませんが、現実にHSCの受験科目として日本語を選択することをあきらめた人も大勢います。
 HSCとはHigher School Certificateの略で、11年生、12年生の時点で履修・受験するハイスクール卒業兼大学入学試験制度のことです。HSCでは英語は必修ですが、残りの科目は好きな科目を選び、合計12ユニットを履修することになっています。
 ところが、HSCの科目として日本語を選択しようとすると、日本語とほかのアジア言語(中国語、韓国語、インドネシア語)のみに課される「Eligibility Criteria」と呼ばれる履修条件があり、自由にコースを選択することはできません。
 2011年度の履修に向けて今年改定されたHSC日本語4コース(ビギナーズ、コンティニュアーズ、ヘリテージ、バックグラウンド)とその履修条件を簡単にご紹介します。
Beginners
 中等教育で受けた日本語の授業は100時間以内で、3カ月以上のホームステイなど当該国内で顕著な経験がないこと。
Continuers
 小学校1年生以上のレベルの日本語を、日本語が指導言語である学校で1年以上学んだことがなく、過去10年間に3年以上日本に住んだことがない。また教室外で日本語バックグラウンドを持つ人と、日本語を使った持続的なコミュニケーションを行っていないこと。
Heritage(2011年度からの新設コース)
 10歳以降、日本語が指導言語である学校で正式な教育を受けていないこと。
Background
 上記に当てはまらない生徒が履修可能。
こうした履修条件により、例えば自分の実力に見合ったContinuersコースを履修したいと考える日系の生徒が、家庭で親と日本語を使っていれば履修条件から外れてしまいます。
 一方、BackgroundやHeritageコースは、たとえ履修条件には当てはまったとしても、生徒の日本語能力からすると授業内容が難しく履修が困難と考えられています。こうしたことから、「日本語を勉強したい」という気持ちがあっても、生徒によっては日本語の履修をあきらめる結果となっているのです。
※HSC日本語問題に関する詳しい情報は、下記のウェブサイト掲載のニュースレターを参照。
Web: hscjapanese.web.fc2.com/index.html


HSC日本語コースとは

HSC日本語対策委員会
2007年7月発足。HSCにおける日本語の履修条件の廃止を目指し、各種関係機関に対するロビー活動ならびに履修条件対象者や保護者向けの説明会を実施。日本語履修に関する相談も受け付けている。
西牟田佳奈(にしむたかな)
プロフィル◎日本企業の駐在員として3年間シドニー勤務。その後シドニー日本クラブ理事、副会長を務め、日系の子どもたちの日本語教育支援に携わる。HSC日本語対策委員会の設立当初より活動に参加。現在、翻訳業。

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