和やか園芸レッスン「ヘレボルス」

和やか園芸レッスン
取材協力=アナ・バマッドさん(バニングス・オーバン店)

最終回: 今月の花「ヘレボルス」


寒さに負けない冬の花

日本では「クリスマス・ローズ」の名で親しまれているが、オーストラリアでは「ヘレボルス」という名称が一般的。ヨーロッパ、西アジアなどの寒さが厳しくなる地域が原産地で、一重やフリル咲きなどの咲き方が美しい。冬の庭を鮮やかに飾る花だが、全体に毒(根には猛毒)を持ち、ペットが食べてしまうと死に至る可能性もあるため配置場所に注意し、植え替え作業も手袋をして行うのが良い。

この花の魅力は、その姿形の美しさ。写真のように下向きにうつむいて咲くのが定番ではあるが、最近は上を向いて咲くものもある。花びらのように見える部分は実はガク片で、花びら雄しべの周りにある。この花びらが散った後もガク片は残ることから、長く鑑賞することが出来る花として人気が高い。非常に強い多年草で半日陰でも育つことから、ベランダ・ガーデンニングや園芸初心者にぴったりだ。色はピンク、白、黄、アンズ、緑、濃い紫、複色など多彩だ。高さは40センチほどに成長する。

置き場所の注意点

地植えも可能だが、園芸初心者には容易に置き場所を変えられる鉢植えによる管理がお薦めだ。冬の間は、日の当たる場所、または半日陰に置き、暗すぎる場所は避けるようにする。夏場は西日や熱風の当たらない場所に置き、木漏れ日の当たるような半日陰に移動させる。日が当たりすぎると葉の周りが黒くなってくるので、その場合は置き場所を移動する。

寒さには比較的強い品種ではあるが、冬場の急激に気温が下がるような時は屋内にいったん取り込むようにしよう。また、風通しの良し悪しも成長を左右する要因の1つ。植木鉢の底に風が通るよう、鉢の下に石やレンガなどを置いて隙間を作ることで通気性が良くなり、根も快適に成長することが出来る。

植え替えと管理の仕方

植え替えには、一回り大きな鉢と水はけの良い湿った土を用意。ポットから株を取り出したら根を軽くほぐして、新しい鉢に根を広げるようにして植え替える。その際には元肥として緩効性の肥料を施し、水は翌日の朝にたっぷりと与える。

冬の庭のアクセントに
冬の庭のアクセントに

ヘレボルスは基本的に土が乾燥気味の状態で育てるが、水やりは春から秋の時期であれば午前中に土が乾燥したらたっぷりと行う。夏は更に土が乾燥しやすいので土の状態を観察しながら、多湿にならないように水をやる。

他の植物と比べ、ヘレボルスは根がよく育つため、植え替えは毎年、本格的な冬になる前に行うのが理想的。また、春先に鉢底を確認して根が飛び出しているなどの場合には、春にも植え替えを行う。その時、育ちすぎた根や絡まった根をきれいに整えるようにする。

葉が硬いためか害虫被害には比較的遭いにくいヘレボルス。しかし、ブラック・スポット、灰色カビ病などには注意が必要だ。殺菌剤の散布以外にも、黒い斑点の見られる葉をこまめに取り除く、感染病に対抗するため使用する道具を清潔に保つなどして拡大を防ごう。

最後になりましたが、本コラムは今回で最終回になりました。今までご愛読頂き、ありがとうございました。

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