お金、住まい…帰国前にすべきこと

日本に帰国する前に知っておきたい!

マネー・荷物・住まいの情報

日本の新年度に合わせて、帰国する人も多いこの季節。本特集では帰る前に知っておきたいマネー・荷物・住まいの情報を、専門家のアドバイスを交えつつ紹介する。

 

タックス、スーパーなどの手続きを事前確認!
協力=ブリース洋子さん(ブリース洋子公認会計士事務所)

 

各種払い戻し手続き後、銀行口座を閉める

帰国の際の税金の払い戻しにおいては、オーストラリア国税局(ATO)が、税金の還付を納税者の口座に直接振り込むか、小切手を指定の住所に送付する。スーパーアニュエーション積立金の払い戻し手続きの際も、どちらかの方法を選択できる。

いずれのケースも、銀行口座に直接振り込んでもらう方が早く還付を受けることができる。取引先の銀行に、すべての手続きが完了したら口座を閉めるよう事前に知らせて、口座解約の手続きに必要な書類を確認しておくと、スムーズに手続きが進められる。

また、オーストラリアの銀行口座は、日本のものよりも高利子が付くことで知られているが、口座を解約せずに帰国する場合は、銀行に「非居住者」になることを伝えておこう。すると銀行が非居住者としての源税(10%)を徴収するようになり、オーストラリアでの税申告をする必要がなくなるのだ。*

※オーストラリアの非居住者の場合、同国からの収入のみに対して納税の義務がある。利息収入においては、10%の源泉徴収がされることで、納税者はATOに税申告しなくてもよくなる。

 

タックスリターンをすませておく

豪州の会計年度(7月1日~翌年6月30日)の途中で帰国する場合、会計年度末を待たずにタックス・リターンをすることができる。ただ、通常の申告より査定に時間がかかるため、大きな還付を見込んでいる際は、早めの申告が望ましい。通常、査定に2週間かかるところ、会期途中の審査では4~6週間かかるそうだ。

帰国後の申告ももちろん可能だが、会計事務所に申請の依頼をする場合は、帰国前に準備する必要がある書類について確認しておくこと。例えば、ビジネスや学生、ワーキング・ホリデーなどのビザを保持していた人は、一般的に医療税(所得の1.5%)が免除されるので、その手続きのために指定の申込書、パスポートのサーティファイド・コピー*を提出する必要がある。

※サーティファイド・コピーとは、書類(原本)のコピー作成時に、不正や捏造がなかったことを証明するため、「Justice of Peace」の肩書きを持つ公証人により署名してもらった書類の写しのこと。日本ではオーストラリア大使館で有料で作成できるが、オーストラリア国内なら無料で作成できるので、豪州滞在中に事前に作成しておこう。

 

スーパーアニュエーションを引き出す

オーストラリアに暫定ビザ*で滞在中、雇用主により積立てられていた年金(スーパーアニュエーション)は、帰国後に払い戻しを受けることができる。しかし対象となるビザがキャンセルされ、オーストラリアを出国していることが条件だ。

※暫定ビザとは、サブクラス405または410以外のビザ。ビジネス、学生、ワーキング・ホリデー・ビザが対象。
■スーパーの積立額が5,000ドル未満の時
 ビザとパスポートのサーティファイド・コピーが必要。ビザの場合は、最近パスポートに貼付されてないことが多いため、その際は認可メールが必要となる。メールを保存していない場合は、「online.immi.gov.au/evo/firstParty?actionType=query」から印刷も可能。パスポートの場合は、写真のページと、オーストラリアの出国スタンプがあるページのコピーが必要となる。オーストラリア入国後、苗字が変わった人は、結婚証明書などの変更を証明する書類(日本で発行された書類は翻訳付きで)を提出。そのほか、スーパー・ファンド指定の申込用紙も必要だ。
 

■スーパーの積立額が5,000ドル以上の時
 上記に加えて、オーストラリア移民局が正式にビザがキャンセルされたことを証明する「Certification of immigration status」を申請する必要がある。これは、オーストラリア出国前にオンラインで情報を入力しておき、帰国後に申告することになる。また、この手続きは会計事務所やファイナンシャル・アドバイザーに依頼することもでき、依頼する場合は代行手続きを帰国前にすませておく。
 申請から払い戻しまでには、問題がなければ28日ほどかかり、払い戻される額からは、35%の源泉徴収税が差し引かれる。また、スーパー・ファンドからの払い戻しを銀行口座に直接振り込んでもらう場合は、発行から12カ月以内の銀行明細書のサーティファイド・コピーが必要になるので、前もって用意しておこう。

 

荷物の保護・持込規定などを把握して荷造り上手に
協力=菅原さん(JSP Logistics)

 

パッキングは保護が肝心

輸送中、水漏れや万が一のアクシデントに備えて、パッキング時は保護に気を配ろう。

大切な写真、書籍、書類はビニール袋を活用してパッキング。また、荷物の詰め過ぎや詰めなさ過ぎも箱のダメージにつながるため、適度に詰めることがポイントに。箱の上部に隙間ができてしまうときは、箱をぴったりのサイズになるようにカット。詰める時は、重いものを最初に詰めて、衣類やタオルなどをくるくると巻いて、隙間に詰めていく。

貨物明細を作成しながら箱詰めするのも忘れずに。また、発送時に、1箱に対する重量制限もあるため、確認してから荷造りを始めるのが大切だ。

 

持ち込みの際の意外な落とし穴に注意

日本に荷物を送る際、日本の税関や政府が持ち込みを禁止・制限している品物や、航空便規定上、危険物として取り扱われて輸送を禁止されている日用品がないか、事前にチェックしておこう。

任天堂DSやノートパソコンに使用されているリチウムイオン・バッテリーは特に注意が必要なことがあるなど、意外なものが航空便での発送を制限されていることも。

 

別送品を賢く利用

帰国に伴う荷物は「別送品」として取り扱われ、個人の身の回りの品や免税範囲内でのお土産は課税対象にならず、税金を払わずに通関できる。しかし、帰国時に空港内税関で別送申告手続きを忘れてしまうと、課税対象となる場合があるので注意したい。

上記3点について不明な点がある場合は、運送会社や日本の税関、検疫などの専門家に事前に確認するようにすると、安心して荷物を送ることができるはず。

 

退去時のクリーニングでボンドを返金してもらおう

 

部屋は借りた時の状態になっている?

マンションや家を借りる時に支払ったボンド(保証金)を退去時に全額返金してもらうためには、基本的に、部屋に入居した時と全く同じような状態になるまで、修繕・清掃してあることが重要となる。退去すると決まれば、入居時にサインしたコンディション・レポートと呼ばれる書類のコピーをもう1度もらって、そこに書かれている通りの状況に戻そう。万が一何らかの理由でボンドが全額返金されなかった場合は、次にオーストラリアでマンションや家を借りる時にその理由をチェックされることが多いので、気を付けたい。

 

キッチン周りや壁の汚れに注意

フライパンで料理することが多い人は、キッチンの調理台に汚れがこびりついていないように、よく掃除しておこう。また日本ではあまり見かけないペンキの壁も、こすったあとなどがつきやすいものだが、コンディション・レポートに「スカッフ・マークあり」と記載されていなかった部屋については、クリーム・クレンザーやシュガー・ソープなどできれいに汚れを落とさないといけない。

 

不安なら掃除のプロに任せよう

自分でしっかり部屋の清掃をするのが一番お得だが、自信がなければ、ボンド返金のための清掃ポイントを心得ている「ボンド・クリーニング」という専門清掃業者を利用しよう。こういった業者にはボンド返金を保証している所も多く、もし不備があれば無料で清掃し直してくれることも。

また、入居の契約によるが、退去時はプロによるカーペット・クリーニングが義務付けられていることが多いので、業者を選ぶには、まずは仲介している不動産業者にお勧めの業者のリストがあるか聞いてみるのも手だ。不動産業者が指定するカーペット・クリーニングの業者を使用すれば、余計なトラブルを未然に防げることが多い。そのほかペット可の物件では、退去前にペスト・コントロールが義務づけられていることもある。

どんなに努力しても、気付けなかった場所などの汚れを指摘されてしまうこともあるだろう。そんな時は、仲介している不動産業者の担当者に「もし不備があれば必ず改善させるから、ボンドから差し引く前にひと言連絡してほしい」と頼んでおくと、対応してくれる業者も多いので交渉してみよう。

 

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