【WH日記】起業を見据えて自分と向き合う ー 石月貴大さん

第17回

がんばるワーキング・ホリデー・メーカーにフォーカス

みんなの「ワーホリ・ダイアリー」

オーストラリアでがんばるワーキング・ホリデー・メーカーを毎月紹介。

 

今回登場のワーホリ・メーカーは?

石月貴大さん

1990年生まれ・シドニー在住
大学卒業後、2013年に来豪。現在はワーホリ期間を終え、いずれマーケティングを専門的に学ぶため語学学校へ通っている。特技は18年続けた剣道。

起業を見据えて自分と向き合う

ゆとり教育世代への違和感

礼儀を重んじる剣道部に所属していた高校時代から、同年代である「ゆとり教育世代」に違和感を感じることが多かった、と言う石月さん。

「『挨拶は?』と言われるまでしない人もいて、人間味がなく、日本人っぽくないと感じていました。さらに気力や勢いもない人が多くて」と話す石月さんの丁寧な言葉遣いと背筋の伸びた佇まいは、ゆとり世代のイメージとは程遠い印象だ。

10代のころ既に起業を志していたという彼は高校卒業後、コーポレート・ガバナンスや企業内法規について学ぶため大学で経営法学を専攻する傍ら、将来へ向けた人脈作りを開始。「さまざまな企業のトップや起業家と知り合い、大きな刺激を受けました。アメリカ在住の日本人経営者に会いに飛んで行ったことも」と笑顔で話す石月さんだが、もちろん尊敬できる相手とばかり出会うとは限らない。

「お金だけにフォーカスしていて、人間性を蔑ろにする実業家もいました。儲け方を知っていても、社会や人の存在に配慮しない働き方は魅力的ではないなと」。そうした出会いから明確になった思いもある。「企業活動を通して人を幸せにすることが目標です。何より『人』を大切にする社会作りに貢献し、皆が意識しない、目に見えないところで人と人をつないでいきたい」という理念の奥には、相手を慮る古き良き日本の精神が息づいているのが伺える。

そして、オーストラリアへ

海外での起業も考え本格的に英語を学ぼうと、石月さんは2013年にワーキング・ホリデー・ビザで渡豪。日本人の少ない環境に身を置くためバイロン・ベイでホーム・ステイをしながら語学学校へ入学する。

「素敵な街ですが、ヨーロピアンが多い学校は想像以上にルーズな校風で、自分の英語力も思うように伸びなくて。学校卒業後は仕事の探しやすいシドニーへ移動し、日本でのバリスタ経験を活かしてローカルのカフェで働きました。基本の業務は問題ないのですが、いかに常連客と粋な会話ができるかが求められる中で、言葉の壁に苦しみました」。

そのころの石月さんは本人曰く「先が見えなくて、自分の軸がずれている状態」だったと言う。英語力の伸び悩み、遠距離交際だった恋人との別れ、みるみる減っていく貯金、そして何より不安だったのが刺激となる人との出会いが無かったことだと言う。

「自分と向き合う」を仕事にする

「以前アメリカで、ヒーラーという仕事をしている人にたまたま自分の人生を見てもらい、なぜか『僕の人生はこれで良かったのだ』と納得できたんです。そこで、シドニーで行き詰まっている時に広告を見たヒーラーや占い師にも会ってみることに。目に見えないことを形にして伝える仕事に興味もあり、気づいたらタロットなどを本格的に学ぶようになっていました。最近では徐々にですが、人を占ったり、教えたりもしています」。

西洋文化圏では占いやヒーリングなどスピリチュアルな世界も1つの哲学と認知されており、大学での講義や学会なども盛んだ。日本でも産業として認知されつつあるものの、まだまだ市民権を得ているとは言い難い。石月さんは、自分と向き合う手伝いをするというこの仕事を広めるべく、まずオーストラリアで起業したいという思いが強まったそうだ。

「実は日本で、借金までして四柱推命の資格を取ったことがあります(笑)。当時は単にビジネス本位で、占いやスピリチュアルなものに特別な興味を持っていたわけではなかったのですが、今思えばこういった世界に縁があったのかもしれませんね」。

ワーキング・ホリデーで得たものとは

人の心を大切にする、ということを実践するスピリチュアルの世界で、石月さんの挑戦は始まったばかり。形の見えてきた夢を現実にするべく、現在は学生ビザに切り替え、いずれマーケティングを専門的に学ぶために再び語学学校へ。オーストラリアでの2回目の学生生活は初回よりさらに切実に真剣に英語と向き合い、以前とは一味違う心境だと言う。

「どん底の時もハッピーな時もまるごと楽しもう、というワーホリ期間に自分を見つめる時間をたっぷり持ったからこそ、今を現実的に生きている実感があります。これからワーホリで来る人も、何かきっかけを掴んだり、色々な世代・考え方の人と出会うことで自分を見つめ直す旅ができるのでは、と思います」とメッセージをくれた石月さん。これからの展開がますます楽しみだ。

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