2018年9月 ニュース/総合

マルコム・ターンブル首相(左)とビル・ショーテン労働党党首(右)
マルコム・ターンブル首相(左)とビル・ショーテン労働党党首(右)

異例の5補選、与党は0勝5敗

次期選挙にらみ与野党攻防へ

連邦議会下院の補欠選挙の投票が7月27日、WA州フリーマントル、同パース、SA州マヨ、TAS州ブラッドン、QLD州ロングマンの5選挙区で一斉に行われた。5議席は改選前、いずれも野党が議席を保持していた。与党自由党は勝利の可能性があった3選挙区で候補者を立てたものの敗北し、0勝5敗に終わった。

このうち、与党が擁立(ようりつ)を見送ったフリーマントルとパースでは、労働党候補が事前の予想通り圧勝した。だが、ブリスベン北方のロングマンでは労働党候補が得票率を前回選挙比で3.7%(8月13日時点)増やして勝利した他、ブラッドンでも労働党候補が小差で競り勝った。マヨでも、少数野党センター·アライアンス(CA)の候補が、ハワード政権時代に外相を務めたアレキサンダー·ダウナー氏の実娘、ジョージナ・ダウナー氏との一騎打ちを制した。

連邦補選が5選挙区で一度に行われるのは異例。このうち4選挙区の補選は、昨年から豪政界を揺るがした二重国籍問題による議員資格停止に伴うもので、1選挙区では議員辞職を受けて実施された。

野党勢力は改選前の議席を保持したことで、与党保守連合(自由党、国民党)が小差で過半数を維持している下院の勢力図に変更はない。

ただ、与党が今回の補選で議席を増やすことができれば、マルコム·ターンブル首相が勢いに乗って次期連邦選挙の早期実施に踏み切るのではないかとの憶測も浮上していた。それだけに、1勝もできなかったターンブル陣営は、戦略の立て直しを迫られる。

一方、2大政党別支持率で与党を上回っているものの、国民的な人気がいま一つ盛り上がらない労働党のビル·ショーテン党首は選挙に向けて足場を固めた。

規定上、ターンブル首相は来年5月までの間にいつでも選挙の実施を発表することができる。野党が議席を死守した今回の5補選の結果を受け、与野党の攻防はいっそう激しさを増しそうだ。


会合であいさつする草賀純男・駐豪特命全権大使
会合であいさつする草賀純男・駐豪特命全権大使

インフラ事業参入の商機探る
日豪企業の交流会合、シドニーで開催

今後の成長が見込まれる豪インフラ市場をめぐり、日本企業と豪州企業の交流促進を図る「第3回日豪関連企業ネットワーク会合」が7月25日、シドニー市内で開催された。在オーストラリア日本国大使館が主催し、豪日経済委員会(AJBCC)、大手会計事務所KPMG、同プライスウォーターハウスクーパース(PwC)が後援した。

同会合はこれまで2回開かれており、今回のテーマは交通。同大使館によると、豪州側から連邦·州政府や、建設·交通、金融など23社·機関、日本側からメーカーや商社、建設、金融など39社·機関の関係者が参加した。

冒頭に講演した草賀純男·駐豪特命全権大使は「豪州が人口増加に対応し、アジアの経済成長を取り込むには、交通インフラの整備が不可欠だ」と指摘した。その上で同大使は「日本企業はそうしたインフラ事業を成功に導くスキルと技術、献身的な姿勢、資本を有している」と強調した。

また、PwCオーストラリアのパートナーを務めるマリオ·デリア氏は基調講演で、人口増と豪州経済の堅調な成長見通し、豪州の信用格付けが「AAA」と最高であることを背景に、「豪インフラ市場は少なくとも今後10年は有望だろう。日本の事業者が参入する時は熟した」と期待を表明した。

連邦インフラ·地方開発·都市省のピップ·スペンス副次官(交通担当)は、豪州では今後30年間で約1,200万人の人口増加が見込まれることを踏まえ、インフラ整備に注力する連邦政府の政策について解説。新空港の建設など大規模なインフラ事業が進行中の西シドニー地区などの具体例を紹介した。

続いて、日立オーストラリアの担当者がや豪インフラ市場での事業内容について、三菱UFJ銀行の担当者が同行の豪州市場におけるプロジェクト·ファイナンスについて、それぞれプレゼンテーションを行った。この他、NSW州とVIC州、QLD州の担当者が各州で進行·計画中の主な交通インフラ事業の概要を説明した。

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