4嬰児殺害で受刑中の母親に「科学的新証拠」

90人の一線科学者が女性の即時赦免を要求

 1989年からの10年間に生後間もない自分の子供4人を殺害したとして30年の有罪判決を受け、18年を刑務所で過ごしてきた母親に無罪を裏付ける科学的新証拠が発見され、ノーベル賞受賞者を含む90人の一線科学者が署名し、NSW州総督に女性の即時赦免を求める書簡を送った。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 女性はキャスリーン・フォルビッグさん(53)、キャレブ、パトリック、セーラ、ローラの4人の子供を生後19日から19か月の間に殺害したとされ、有罪判決を受けた。再審を求めたが、2019年にはレジナルド・ブランチQCの司法尋問の結果、4人の嬰児殺害を支持する報告書を出しており、法廷は判決を延ばしている。

 3月4日、医師、一線の科学者ら90人が署名する14ページの書簡がNSW州総督の許に届けられた。この手紙は、4人の子供の死因が自然死であることを示す重大な証拠が見つかったとして、フォルビッグさんの即時赦免を求めている。

 書簡は、「フォルビッグ有罪問題に関する司法尋問で、彼女の子供のゲノム解析を行い、女児2人からCALM2遺伝子に新しい突然変異を認めた。この遺伝子の突然変異は、嬰児や幼児が睡眠中でも覚醒時でも突然死の原因になることがよく知られている。フォルビッグ氏有罪判決は、彼女が4人の子供を窒息死させたという検事側の説に基づいているが、4人の子供には窒息死の証拠が見つかっていない」と述べている。

  書簡はさらに、「キャスリーン・フォルビッグの起訴は完全に状況証拠に基づいており、その証拠は、同一世帯で4人の子供が同じように自然死することはまったく不可能と言っていいほどあり得ないことだという仮説に基づいている」としている。

 この書簡はNSW州政府のマーク・スピークマン法務長官に照会され、長官は「十分に検討する」とのみ語っている。

 法廷でフォルビッグ氏の弁護を務めたロバート・キャバナ博士がこの署名陳情書を送っており、「フォルビッグの同意を得ている。これは弁護士が扱うことではなく、純粋に科学と医学の問題だ」と語っている。

 署名者にはオーストラリア科学アカデミーのジョン・シャイン会長、2009年ノーベル賞受賞者のエリザベス・ブラックバーン名誉教授、2006年のオーストラリア国民に選ばれたイアン・フレーザー教授、元オーストラリア主席科学者のイアン・チャブ名誉教授らが名を連ねている。
■ソース
‘Pivot point’: Kathleen Folbigg ‘approves’ new petition for pardon

    日豪プレス キレイになろう特集 テイクアウェイ特集2020

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