富裕地区は支出引き締め、貧困地区は支出増大

寄付も富裕地区で減少、貧困地区で増加

 コロナウイルス蔓延下のシドニー都市圏を対象にした地区別消費支出変化の統計で高所得地区ほど普段に比べて支出が減っており、低所得地区ほど逆に支出が増えるという傾向が見られた。また、慈善への寄付も高所得地区で大幅に減り、低所得地区で増えていた。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 支出の減少が歴然としているのはシドニー東郊地域とノース・ショア地域で、ウィロビー・カウンシル地区の場合、過去1か月の総支出額は40%下がっている。

 この統計はアナリシス企業アルファベータ社とクレジット・ビューローのイリオン社が開発したリアルタイム支出追跡装置が分析したもので、他に、ウェイバリーで31%、ウラーラで29%、クリンガイで27%の支出減になっている。特に裁量支出はウィロビーでは半減、ウラーラでは3分の1に下がっている。

 逆に支出が増えているのはブラックタウン(8%)、ペンリス(2%)などを筆頭に比較的収入レベルの低い地域に集中しており、特に生活必需品や公共料金支出が増えている。

 ただし、アルファベータ社は、「高所得地区は普段支出水準が高いから支出を引き下げる余地がある。逆に低所得地区では元々切り詰められるような裁量支出がなく、貯金を引き出したり、借金をして生活必需品を購入しなければならない」と分析している。

 また、ウィロビー、ウラーラ、ウェイバリー、クリンガイ各カウンシル地区では慈善団体への寄付は平均87%も下がっている。一方、ペンリス、中部海岸地域、キャンベルタウン、ブラックタウンなどの低所得地域では逆に寄付額が増えている。

 また、有料道路利用率も高所得地域で歴然と減っており、これは高所得者の仕事が在宅勤務に切り替えやすい職種であることを示しており、低所得者地域の職種はサービス業や職人などのように在宅勤務が不可能な職種に偏っている。

 レストラン支出ではウィロビー、ウェイバリー、クリンガイで平均90%低下しているが、ペンリス、中部海岸地域、キャンベルタウン、ブラックタウンの支出は10%程度しか減っていない。

 イリオンのサイモン・ブライCEOは、「世帯の財政的ストレスが悪化しつつあり、世帯の負債が増えている」と語っている。
■ソース
Sydney’s shopping divide: wealthy suburbs cut back, others spend up

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