スポーツ・オーストラリア、スポーツ大臣の介入を警告

独立機関の推薦を無視して交付団体を決める

 1億ドルの連邦スポーツ交付金が、本来独立機関のスポーツ・オーストラリア(SA)が申請を審査し、決定すべき手続きに対して、ブリジット・マッケンジー・スポーツ大臣(当時、現在は農相。国民党副党首)がSAの推薦交付団体リストを無視しており、SAは、本来政治的介入を避けるために設けられているSAをないがしろにするマッケンジー大臣の行為を連邦政府に警告していたことが明らかになった。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH、電子版)が伝えた。

 そのため、SAの審査で評価の高いスポーツ団体の申請が却下され、評価の低いスポーツ団体に助成金が交付されていたこと、また、低い評価にもかかわらず助成金を受けた団体は保守連合、労働党の接戦選挙区にあることが明らかにされている。

 また、マッケンジー大臣の所属するクレー射撃クラブにも交付されており、政府や大臣事務所は、「交付が決まったのは大臣の入会より前。大臣はクラブから無料で提供された会員証を議会に届け出ている」などとしていたが、入会が交付の決まる4日前であったことも明らかにされた。

 また、ABC放送の報道によると、SAのロビン・オニール氏は、選挙の約2か月前の2019年3月6日付電子メールで、マッケンジー大臣のリチャード・ハイエット首席補佐官に宛てて、「SA委員は、大臣に対して最善のアドバイスを提出する責任に基づいて仕事をしている」と書き送っている。

 また、会計検査院長の報告書でも同様にスポーツ交付金が保守連合候補の有利になるよう地元スポーツ団体への利益誘導を図っていることが指摘されていた。

 会計検査院長の監査では、3回に分けて行われた交付が回を追うにつれて評価の高い団体が交付金を逃し、評価の低い団体が交付金を受けることがますますあからさまになっていた。

 1月25日にはSAから大臣に第2回の交付候補団体リストが提出されたが20分後にマッケンジー大臣事務所から変更要求が出されたため、リストが取り消された。1月29日には大臣事務所からSAに、第2回の交付団体リストが渡されたが、SAのメリット本位の選定リストと重なっているのは73団体に留まった。

 スコット・モリソン連邦首相は、マッケンジー氏が大臣ガイドラインに違反したかどうかを調査させているが、労働党、緑の党、ポーリン・ハンソン・ワンネーション党、無所属の議員らはマッケンジー氏の農相辞職を要求している。
■ソース
Sport Australia warned McKenzie was compromising sports grant program

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