新旧の暦と陰陽師の仕事

「ラスト陰陽師」橋本京明が、毎日を笑顔で過ごせる開運方法を指南!
 

第18回 新旧の暦と陰陽師の仕事

日本は新年を迎え1カ月が経ちました。世界には1月後半〜2月に新年を迎える国がいくつかあります。なぜそのようなことがあるのかと言うと、国によって使われている暦が違うからです。日本でも明治時代までは2月にお正月を迎えており、その習慣は今では「旧正月」と呼ばれています。明治維新で政府が暦を太陰暦(旧暦)から太陽暦(新暦)に変更して以来、日本では1月1日を元旦とみなすようになったのです。

「太陰」というのは天体の月のことで、月は約29.5日かけて地球の周りを公転します。その間に新月から上弦、満月、下弦、また新月へと変化します。この周期を数える手段として用いたのが太陰暦です。太陰暦では毎月の「月」という概念はありますが「年」という概念はありません。また太陰暦では1年は29日の月と30日の月で構成されており、1カ月が31日ということはありません。それに対し太陽暦は地球が太陽の周囲を公転する365日を基準として1年の日数を数えます。

つまり、太陰暦は月の公転周期、太陽暦は地球の公転周期を基準に1年を決めていることになります。このような理由で旧暦と新暦は1月のスタート時期が異なるのです。

現代では、日本やほかの多くの国の人々は太陽暦によるカレンダーを見ることにより、「何月何日何曜日」を誰でも簡単に知ることができます。ただし太陰暦を使っていたころは天文を知る陰陽師が専門知識を基に暦を作っていたので、一般の人が見てもすぐに理解できるものではありませんでした。また明治時代以降、太陽暦に変わってからも暦には毎日の吉凶に関する暦注(※編注:下記参照)が記載されており、それを占うのも陰陽師の仕事でした。

現在、日本では毎朝、テレビをつけるとほとんどのチャンネルで今日の運勢をひと言で占う時間が設けられています。良い運勢の人は明るい気分で、悪い運勢の人は気を引き締めて、それぞれの前向きな1日のスタートを送るために、陰陽師の知恵が現代の習慣にも息づいているのです。

※暦注(れきちゅう)…暦に記載される日時・方位などの吉凶、その日の運勢などの事項のこと。暦注の多くは、陰陽五行説、十干十二支(干支)に基づいたものである。

☆プロフィル
著者・橋本京明◎神官の家系に生まれ、幼いころから念視・予知、霊感・霊体験をし、小学2年生で四柱推命、紫微斗数、奇門遁甲などの占いを学び始める。その後、数々の寺院で修行。高校卒業後は会社に勤めながら占いの個人鑑定を開始し、2008年に独立。「ラスト陰陽師」としてメディアにも多数出演。現在は東京都にオフィスを構え、個人鑑定を行っている。

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